なんてヤバイ! 2




前回に引き続き俺のピンチは続いてます。てか、マジヤバイって!!
今チャイムを押しているのはたぶんアラシヤマさん
もし違ったとしても出て行くのが遅ければ絶対に怪しまれる
留守って思ってくれればいいけど、最悪家の中に踏み込まれでもしたら・・・・

「どうしたの英二?百面相してる、かわいい」
「笑ってる場合じゃにゃいって!もう離してってば!!」
「いや。せっかく休みをもらったのに・・・英二と全然いちゃいちゃできない」

昨日あんだけいちゃいちゃしておいてまだ足りないと!?
っと、ここで突き放すようなことを言うとまた話が延びるから・・・
仕方ない、ここは俺が折れるしかないか

「アラシヤマさんが帰ったら続き、していいから・・・それじゃダメ?」
「だめじゃ・・・・ない」

やっと諦めてくれたのか不二は密着させていた身体を起き上がらせる
前髪の間から覗いた表情はとても悲しそうだったけど、これも俺と不二の幸せな未来のため

「でも、僕は今もシたいな」
「へ!?」

さっきまでのしおらしい態度はどこへやら
満面の笑みを浮かべた変態不二はいきなり服の中に手を突っ込んできた
わさわさと服の中を我が物顔で動き回る不二の手

「こっの変態飼い主!いい加減にしろっ!!」

がばっと腹筋で起き上がると案の定俺の上に乗っていた不二が別途から転げ落ちる
頭から行ったのか結構痛そうな音がした。でも自業自得なんだかんなっ
早速寝室から逃げ出して、リビングと廊下を駆け抜ける
ようやくたどり着いた玄関。そこに設置していた鏡をのぞき込んで思わず頭を抱えそうになった
毎朝時間をかけてセットしている自慢の外ハネはぐちゃぐちゃ
服も脱がされる途中だったから変に皺が寄っている
でもこの際気にしていられない。ある程度身なりを整えてから扉を勢いよく開け放った

「い、いらっしゃい!すみません、出てくるの遅れちゃって」
「いえ、別にかまいまへんけど・・・大丈夫どすか?」

これはたぶん人が倒れる音がしたからだろう
アラシヤマさんの優しい気遣いが、後ろめたさMAXの俺に突き刺さる

「いえ!はい!もう本当に!超元気ですから!!」
「てて・・・酷いよ英二、なにも恋人を張り倒すこと無いんじゃな・・・・・い」

今一番出てきちゃまずい人間が空気を全く読まずに出てきた
俺の真後ろにいるんだけど、俺よりも背の高いアラシヤマさんからはばっちり見えているんだろうな・・・
シャツの前を全開にして床にぶつけた頭を撫でさする、俺の飼い主兼恋人の姿が






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