なんてヤバイ!




この間休日出勤したため、平日だけどお休みを貰えました!
と、言うよりも不二が医院長から休みを「もぎ取ってきた」と言った方が正しいかもしれないけど
だからもうちょっと寝ていたい
アラシヤマさんが来るって知っているけど・・・・もう少しだけ・・・

「えーじ、そろそろ起きないと。色々用意とかしなくちゃいけないんじゃないの?」

ギシッとベッドが揺れたかと思うと少し冷たい手が俺の頭を撫でる
昔から大好きな優しい手は今も変わらず俺にめちゃくちゃ甘い。厳しい時もあるけど

「無理・・・目・・・あかにゃい」
「英二は本当に朝が苦手だね」

クスリと苦笑をこぼして優しい手をした大好きな人は俺の髪を飽きもせず梳く
確かに朝は大の苦手。毎朝布団から出るのには苦労するけど、今日起きられない原因は俺じゃない
病院内では一緒にいられる時間は少ないけれどどんな仕事をしているかは知っている
昨日は患者さんも急患の子も多かったから、家に帰った時にはもう夜中過ぎたていた
身も心もへとへとでなんとか翌日の準備を終え、お風呂に入ってからベッドに倒れ込んだ
ようやく寝れる!!!と思ったのですが・・・先に寝たはずの不二がまだ起きていて・・・・
結局この細い身体のどこにそんな体力が!?と思うくらい元気に朝まで付き合わされた
俺も体力には自信があるんだけど・・・何度目だろう本気でヤリ殺されると思ったの

「全部不二のせい・・だかんにゃ」
「うん。でも英二も悪いんだよ?もっと、とか言って僕を煽るから」

髪を撫でていた手が頭のラインを辿り耳にたどり着く。
ただ触れられただけでゾクゾクとよく知る感覚が背筋を這い上がり、慌てて手を振り払った

「そんにゃこと言ってにゃいし!」
「言ってたよ。でもごめんね、英二が可愛すぎて止められなかった。どうすれば許してくれる?」

不二の首に腕を回して、耳元で囁くようにキスを強請った

「かしこまりました、お姫様」

ちゅっと小さな音を立てて唇が額に触れる。ぐずる子供をあやすための行為のようで気に入らない

「にゃんだよお姫様って。それに・・・にゃんで・・・おでこ」
「あれ、不満?じゃあ」

こっち、と言う言葉と共に唇を合わせられる。不二とのキスって、何でこんなに気持ちいいんだろ?
他の人とは比べようもないけれど、体も心もフワフワしてずっとこうしていたいって思っちゃう
でも幸せな時間はそう長く続かなかった

ピンポーン・・・・

アラシヤマさんの来訪を告げるチャイム。早く身支度して、出迎えなければ

「不二、アラシヤマさん来ちゃったよ。もうはなし・・・やっ!?」
「予定変更して、アラシヤマさんには帰ってもらおうか?」

にっこりと微笑む不二。ヤバイ本気だ・・・・・






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