なんて珍しい




「今日の晩ご飯にゃに食べたい〜?」
「英二の作るものなら何でもいいよ。全部美味しいから」
「それ禁止。毎日メニュー考えるのも大変にゃんだからまじめに考えて」

仕事終わりに近くのスーパーに買い物に行きその日の夕食のメニューを考えながら
ゆっくり歩くのが僕たちの日課だ
こうやってじゃれ合いながら歩くのも結構楽しい

「あーもう着いちゃったじゃん!リクエストがにゃいならふわふわオムレツだかんね!」
「それは昨日食べたでしょ。じゃあ晩ご飯の前に是非とも英二を食べたい・・・・あれ?」

マンションの玄関前に設置されたベンチに誰か座っている
その人影は確実に見たことがあった。それもごく最近

「アラシヤマさんだ!こんばんはー」
「こんばんは」

声をかけるとそれまで気付いていなかったのかちょっと驚いたような表情で挨拶を返される

「あ・・・・こんばんは。お買い物どすか?」
「はい。今日の晩ご飯はオムライスです!」
「だから英二、それ昨日食べたってば」
「フフ・・・ほんまに仲ええどすなぁ」

途中で止まっていた夕飯のメニュー議論を再開するとアラシヤマさんはおかしそうにクスリと笑った
でもどうしたのだろう元気がない

「アラシヤマさんにゃんか元気ないですね」
「そう・・・・どすか?」
「僕にもそう見えます。顔色も良くないし、もし良ければ家でお茶でも飲んでいきませんか?」

そう提案すると英二もノッてきたようで、行きましょうと座り込んでいた彼を立たせた
こういう時のものすごく英二は頼りになる
渋っていた人も動物も英二の手にかかれば途端その気になってしまうのだ
おかげで診察が早く済んで処置も早いので本当に助かっていた

「え、や、せやけど・・・!!」
「大丈夫ですって!ね、不二」
「うん。体調も悪いようですしいくつか問診させてください。一応主治医ですから」

ニコニコと笑顔で押すとアラシヤマさんは諦めたのか苦笑して頷く
「今の不二の顔、『逆らうことは許さない』って感じだったー」と騒ぐ英二をやっぱり笑顔で黙らせる
失礼な、これでもよそ行きの笑顔だったのに
アラシヤマさんの加入でさらに上がった英二のテンションは留まることを知らず
結局家の中に入るまで英二はご機嫌だった
まぁ可愛いからいいんだけどね






++++++++後書き++++++++
遅れてますね進みます
困ったねー続きます

アラ捕獲!!!
誰も英二のノリからは逃げられませんよ
不二菊のいちゃいちゃが楽しい

(・・・眠い)次回予告
突撃管理人の部屋




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