なんて最悪




さて、俺は今自宅の風呂場にいる。理由は簡単アラシヤマを風呂に入れるためだ。
『一人で入れ』と言いたいのだが人に成り立てのコイツを放っておくのはどうもよろしくない
最悪風呂で溺れて溺死・・・と言うことがあり得るからだ
もちろん一緒に入るなんて事はしない
俺はホモじゃないし、画的に最悪だろう
と、言うわけで俺は服を着たままコイツの頭を洗ってやっているというわけだ
もちろん風邪を引かれたら困るので身体は浴槽に浸からせている
その方が目のやり場にも・・・って俺は何を言ってるんだ

「しっかしオマエ髪細いナ」

おかしな方向に思考が向きそうだったから慌ててアラシヤマに話を振る

「そうどすか?」
「あぁ、俺とは大違い」

髪に流れに沿って指を動かすとシャンプーの泡と一緒に絹のような髪が指に絡みついてくる
俺と似ているけど同じじゃない夜色の髪は優しく梳くように洗ってやらないと
絡まりほどけなくなってしまいそうなほどだ
もしかしたら今まで出会ってきた人の中で一番綺麗な髪じゃないだろうか

「ほら、目閉じろ。流すぞ」
「へぇ。せやけどわてはシンタローはんのかみの方がすきどすえ」
「はぁ・・・そりゃ・・・どうも」

この髪は青野一族の中で異端。母親が日本人と言うのが俺だけだったから当然だ
褒めてくれたのなんて、親父と母さんとグンマ達だけだったから正直驚いた
その後リンスも綺麗に洗い流し柔らかなタオルで髪の水分を拭き取ってやる
俺の場合は適当に拭いておけばいいのだがコイツは絶対に絡まるからそっと丁寧に
愛しのコタローの髪を洗ってやった時も丁寧にしたがココまでではなかった気がする
拭いてやったついでにいつも髪で隠れている額をあらわにしてやると
今まで隠れていた左目が露わになった

「初めて見たかも・・・オマエの左目」
「な・・・なんや、えらいいごこち悪いどす」

アラシヤマが視線をそらした際、肩に落ちた雫を目で辿ると突然何かが背筋を這い上がってきた
元は黒猫だったはずなのに透けるような白い肌、体温が上がっているせいで頬には赤みが差している
濡れて首に張り付いた髪とか、紅を引いたように赤い唇とか
コイツの全てが俺を煽っているようにしか見えなくなってくる
視界がぶれると同時に日曜にしてしまったキスの感覚がよみがえってきて俺は顔をそらした
これは・・・ちょっとまずいかもしれない
なんだか自分がおかしな方向へ突っ走っているような気がして
俺はアラシヤマにばれないようこっそりとため息をついたのだった






++++++++後書き++++++++
ギッリギリ進みます
がけっぷち続きます

そんなんでもなかったよ!!
もっとアレになるかと思ったけど全然いけちゃったよ!!

だんだんムラムラしてきたシンちゃん
無自覚天然誘い受けアーちゃん
このシリーズのシンは我慢強いな

あ、日曜日のチュー事件は
1万5千Hit御礼SSアンケート2位のシンアラ表としてうpします^^^^
少々お待ちくださいませ><

(消滅寸前)次回予告
ちょっと延びたけど今度こそ!!
アラの寝床はきっと!!!







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