なんて恥ずかしい
グンマに京都の訛りをすり込まれてしまった猫はそれ以外の言葉が使いづらくなってしまったらしい
やっぱり殴っておくべきだっただろうか・・・・と思ったのだが
思いの外訛りが耳に心地いいことに気付き結局そのままにしておいた
見た目に合っていた、と言うのも原因の一つかもしれない
「まだかんぺきとは言えへんけど、かんたんな読み書きやったらもうできるんとちゃうかな」
嬉々として今日1日あったことや習ったことを話すアラシヤマ
菊丸さんの言う通り飲み込みが驚くほど早いようだ
『コイツは昨日まで片言でしか話せませんでした』なんて言っても誰も信じないだろう
今回のグンマの開発した機械は当たりだったらしい。外れたらどうなるのか想像もしたくないが・・・
「そう言や明日も来いとか言ってなかったかアイツ」
「へぇ。明日からはもう少しむずかしい漢字といっぱんじょうしきて言うとりました」
「一般常識!?アイツは何を仕込もうとしてんだ」
助手にしようと企んでいるのなら是非とも阻止しなければならない
コイツまでメカオタクにされてたまるか
でも・・・もし本当に仕事ができるようになるならば俺の秘書として雇いたいくらいだ
飲み込みの早さと理解力、俺への忠誠においては誰よりも抜きんでているだろう
それに俺もコイツならば任せられる、信じられると思えた
何ともおかしな信頼関係が生まれたものだ
「えっと・・それで・・シンタローはん」
「ん?」
「わてが熱出したとき、助けてくれたやないどすか」
「あぁ、アレはすっげー驚いた」
どんどん弱っていく猫を見ているのが辛くて、苦しくて、追い出される覚悟で管理人の元へ行った
それが正解だったのか不正解だったのかは分からない。でもコイツは今生きている
姿形は変わっても死ぬよりか生きている方が絶対にいいと俺は思う
「あんとき・・・助けてくれてほんまにありがとうございました」
お礼の言葉と同時に俺の頬に何か柔らかい物が触れた
ふに。そう、音にすればそんな感じ
脳が今現在起こっていることを否定しようとしているのか
それともあり得ないこと過ぎて脳の処理速度が追いついていないのか
でも端から見れば俺は現在進行形で同年代(くらい)の男に『ほっぺチュー』なることをされている
「お・・・オマッ!?何してんだ!!!?」
「え、コレがお礼のしかたやってはかせが言うとりましたけど?」
不思議そうに首を傾げるアラシヤマをよそに俺は慌てて身体を突き放した
やっぱり一般常識は教えた方が良さそうだ。こんな事外でされたら、と思うとゾッとする
それがどういう意味なのか、というのは深く追求しないでおこう
++++++++後書き++++++++
息切れしつつ進みます
咳き込みながら続きます
はじめてーのーちゅうー
きみとちゅうーーーーー!!!
やらかしてやったぜ
シン受けに見えなくもないとか言わないのっつ
アラは見た目人でも中身は獣なので理性薄いです
余裕で誘い受けですよ
性別はまだ書いていない・・・はず
(諦めきれず)次回予告
そういえばベッド買ってない!!!
アラはいったいどこで寝るの???