なんてショック




今日1日だけ猫を預かって欲しい、とシンタローさんから連絡が来たのは今朝の話
俺と不二は休みだったし、二つ返事で了承した
困ったときはお互い様っていう理由もあったけど
不二の口から直接病気のことを聞いた方がいいと思って
それに俺と同じ種族で感染したのは初めてのケースだし、仲良くなれるといいんだけど・・・・
悶々と悩んでいると玄関のチャイムが鳴る。たぶんシンタローさんたちだ
出迎えに行きたかったんだけど・・・うー・・・・不二のせいで動けませんでした!
と、とにかく預かった猫さんは今リビングで不二から病気のことを詳しく説明してもらっている
まだ寝ていたいという身体をだましだまし服を着てこっそりと様子をうかがってみることにした
失礼なことしてるなーとは思ったけれど
正直なところどんな姿になったのか見てみたい、と言う気持ちにあらがいきれなかったからだ
野良猫さん(今は違うけど)が家に帰っていったのは身体の軋みが収まってすぐだったから
最終的にどんな姿になったのかを見るのは初めてのことだった
寝室のドアを少しだけ開いてのぞき込むと不二の正面に人が座っている
ここからでは表情は分からないけど纏う雰囲気が大人だった

「英二?」
「っ!?」
「起きれるようならこっちにおいで」
「うん」

別に急ぐ必要もないんだけれどなんとなく慌てて不二の隣に座る
うぅ・・・俺めちゃくちゃかっこわるい

「この子がエージ。僕の飼い猫で今は人として生きてる」
「初めましてーってわけでもないけど、初めまして」

ぺこりと頭を下げてから猫から変化した姿を目に写す
夜色の髪、病的・・と言ったら失礼かもしれないけど真っ白な肌
伏せられている黒と間違えそうな程濃くて深い紫色の瞳は髪で片方隠されていた
なんて言うか・・圧倒されるくらいの美人さんだ

「こちらアラシヤマさん。英二はどちらも残っているけどアラシヤマさんは綺麗に消えたみたいだ」
「え!?あ!!ホントだ!」

アラシヤマさんの頭には中途半端な耳は残っていない。たぶんしっぽもそうなのだろう。何で俺だけ・・・

「アラシヤマさんはまだ言葉が上手く出てこないようだから、教えてあげてね英二」

それだけ言うとニコニコと笑いながら不二は家を出て行ってしまった。
そういえば昨日報告に行ってくるからって聞いた気がする

「えーっと、じゃあよろしくお願いします!!」
「よろしく」

こうして始まった語学講座だけどアラシヤマさんの飲み込みが早くて舌を巻いたのは内緒だ






++++++++後書き++++++++
2日ぶりに進みます
明日も何とか続きます

なんか英二が出てきちゃったww
アラは早速人見知り全開!
でも能力高いからすぐに人語を理解します
英二はめちゃくちゃ時間が掛かっていれば美味しい
舌っ足らずな英二萌え(落ち着け)
あーいちゃいちゃが足りない

次回予告(になっていない次回予告)
シンちゃんお帰りなさい!アラはいい子で待ってたよ?
初めてのおしゃべりにドッキドキぃ☆
・・・・なんか寒い




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