資料室で致しましょ?
「なして・・・あんたはんがこないなとこにいてはるんどすか」
完全なる不意打ち
そのため公共の場では改めようと心がけていた口調も普段のままに問いかけていた
だってここはガンマ団第18資料室
数ある資料室の中でも彼がいるべき総帥室とは真逆に位置している
「ん?なにって休憩」
ほぉ・・・資料室で
普段ならばこんなところにくるはずがないのに
そして彼が浮かべる微笑みも気になる
まるでイタズラを企む子供だ
子供のイタズラであったらまだ可愛いものだが相手は大の大人
しかもシンタローだ
サボりが自分のせいにされたらしゃれにならない
「総帥室抜け出してきたんどすか」
「だから休憩つってんだろ。普通に休んでたらキンタローがうるせーからナ」
やはり抜け出してきたらしい
休みたい気持ちはよくわかる
今各国がゴタゴタしているためここ3ヶ月シンタローは休みが取れていないのだ
だが彼はガンマ団のトップ
疲れたから休むでは部下に示しがつかない
休ませてあげたいがアラシヤマは心を鬼にしてあえて冷たく突き放す
「休まんと仕事しなはれ」
「うっわオマエ酷いナ。俺だって疲れてんだよ」
「そんなん休みたいんやったらもっと休まるとこ行きなはれ」
ここではなくもっと他にいい場所があるだろうと単刀直入に行ったとたん、シンタローが声を上げて笑った
そこでようやくまずいことを言ってしまったと気づく
罠を避けたつもりが思いっきり踏んでしまったようだ
たらりと背中に嫌な汗が流れた
「協力してもらうから来たに決まってんだろ。快く引き受けるよナ?心友」
『心友』 一番好きな言葉だが・・・・
残念なことに彼がこの言葉を口にした後
必ずといっていい程よくないことが起こっている
アラシヤマにとっては・・・・・・・と付け加えるべきだが
「きょ・・・協力??さぁわてには何のことやらさっぱり・・・」
「教えてやるよ・・・ゆっくり、な」
『結構どす!』
心の中の自分が絶叫した
ひきつった笑いを浮かべてじりじりと後ろに下がる
こんなところで捕まるわけにはいかなかった
資料室には音声は拾わないが監視カメラがある
それに自分たち以外にこの資料室に来ないとも限らない
シンタローとの距離はまだ十分にある。ならば逃げるが勝ち
と思っていたらあっと言う間に距離を積められ唇を合わせられた
「久しぶりだし・・・いいだろ」
軽い口づけの合間にシンタローが優しく問う
確かにこんな雰囲気になるのは久し振りだ
会っても仕事の話しかしない状態がかれこれ2週間は続いている
だがなにもこんなところでしなくても・・・
「・・・本気どすか?」
「すっげぇマジ」
「堪忍しとくれやす・・・シンタローはん。わて会議が・・・」
「却下」
0.2秒で拒否され、先ほどとは違う噛みつくような口づけを受ける
すると自然に力が抜けてゆき、手にしていた書類が床に散らばった
たかがキスなのに当然のように反応を示す身体が心底恨めしい
シンタローによって開発され、彼好みに教え込まれたのだからある意味仕方ないのだが・・・
何とか止めさせようとしてシンタローの肩を押したのだが、全く効果がない
つくづくセクハラを止める力が欲しいと思う
そして拒むという強い意志も
いつまでも動かないことに焦れたのか、ぴっちりと合わせた唇を『開け』とシンタローの舌が訴えかけてきた
ここで逆らえば無理矢理にでも口をこじ開けられるだろう
ここは従っておこうと結論を出したアラシヤマが恐る恐る口を開ければ
すぐに舌が入り込みそのまま無遠慮に口腔が蹂躙された
「んぅ!・・・・・っふ・・・う」
深くなるにつれて脳が麻痺し思考が焼かれる
ここがどこであるかも忘れそうになるほど濃密で
シンタローのキスはアラシヤマの全てを甘く切なく溶かしてしまう
この体はアラシヤマのものであり、アラシヤマのものではない
「はぁ・・はっ・・・んん・・・・・」
酸欠で離した唇もすぐに合わせられ、貪るような口づけを受ける
肩を押していた腕はいつの間にかに縋り付くようにようになっていて
これではシンタローの思うつぼだ
だが火の灯った身体は続きをねだる
もっと奥で確かな快楽が欲しいと
シンタローを感じたいと
「ぁっ・・・!」
突然かくりと膝から力が抜けた
崩れ落ちなかったのはシンタローが間一髪で支えてくれたからだ
ダメだと拒んでいたはずなのにこんなにも夢中になっていた自分が信じられなかった
「キスだけで感じたか?」
「だっ!誰がっつ!」
キッと睨み付けて否定したがシンタローはまるで聞いていない
名残惜しそうに唇を舐めたかと思うと舌が頬を滑り、耳元へとたどり着く
「ちゃんと悦くしてやるから、大人しくしてナ」
囁かれる声は夥しい熱を帯びて、アラシヤマにも燃え移る
言葉はどこまでも甘く身体の隅々まで染み込んでいくようで・・・・
抗い難い誘惑にとうとうアラシヤマは身を委ねた
すると待っていましたといわんばかりの早さで背中から抱きしめられる
「このまま・・・・ちゃんと立ってろよ?」
そう言うとシンタローはアラシヤマがきっちり着ていた団服とワイシャツのボタンを外してゆく
ベルトも抜かれ、すぐに望んだ快楽が与えられるのだと思いギュッと瞼を堅く閉じた・・・
しかしシンタローの手は下着の上からアラシヤマ自身をするりと撫でただけで離れていってしまう
「あっ・・・な・・・してっ」
「ん?感じてないんだろ?」
ニヤニヤと笑いながらシンタローが顔をのぞき込んできた
こういう時の彼はいつにも増して意地が悪い
嘘と分かっているはずなのに知らないふりなど当たり前
何が楽しいのか、アラシヤマをぎりぎりまで追い詰めようとするのだ
「いけず・・・」
「嘘ついたのはオマエだからナ。嫌って言うほど感じさせてやるよ」
腰にくるような低い声で囁かれる言葉にくらりと眩暈がした
普段だって気が狂いそうなほど感じているのに、意識して触られたらそれこそ壊れてしまうんじゃないかと思う
シンタローの指がわき腹を撫で胸元にたどり着く
ぷつりと尖った胸の飾りを片方は押しつぶされ、もう片方は指先で摘まれるようにされた
淡い快感がじわじわとアラシヤマを追い詰め、どんどん息が荒くなっていく
それに気をよくしたシンタローはうなじを舐めあげながら問う
「なぁ・・・気持ちいいか?」
「やっ・・・聞かん・・・といてっ」
「アラシヤマ」
「は あぁっ」
急に愛撫を止められて続きをねだるような声がでた
縋るように目をやるがシンタローはそれを無視し
わざと感じるポイントを避けて触れ、アラシヤマを焦らしてゆく
「ほら、言わねぇとこのままだぞ」
「せ・・・やかて」
「気持ちいいんだろ?」
それはすでに問いではなくなっていた
アラシヤマの状態など一目瞭然
だがシンタローは言わせたいのだ
自分が与えた刺激をアラシヤマがちゃんと感じ取っているのかを
己だけを見ているかどうかを
「・・・きっ・・・気持ち・・・ええどす」
顔を真っ赤に染めながら伝えるとシンタローが満足そうに笑った気配がした
恥ずかしくて、情けなくて・・・・
だがこんな身体では抵抗すらできなくて
あまりの絶望感にアラシヤマはがっくりと頭を垂れた
その動きを続きの催促だと勝手に解釈したシンタローは、アラシヤマが声を漏らすところだけを的確に触れていく
「は・・・あぁっ・・・・あんっ」
「おい、いいのか?んなやらしい声出して」
耳に再度笑いを含んだ声が吹き込まれる
いつの間にかシンタローの声も欲情で掠れていて
それだけでゾクリと肌が粟立った
心の底で彼によって征服されることを望み、悦んでいる
想いは胸の内からあふれ出てひたすらにシンタローを求めた
「や・・・・あ・・・・・んっ・・・・・・・・くっぅ」
唇を噛みしめアラシヤマは何とか漏れ出す喘ぎを押さえつけようと努力する
ただからかっただけなのに本気で耐えようとする姿に愛おしさが込み上げ
シンタローは上気した彼のうなじに口付けた
すると大げさなほどに身体が跳ねる
今のアラシヤマには些細な愛撫ですら過剰に反応してしまうようだ
しつこく胸の飾りを弄っていたシンタローの手がするすると下へ伸ばされた
焦らされたせいかそこはすでに硬く張りつめていて
一刻も早い解放をねだっている様子がシンタローの嗜虐心を煽る
下着を下ろし直接握り込んでやればアラシヤマの身体がビクリと跳ねた
「んんんんっ!!!」
いきなり強い刺激を与えられて達してしまったかと思うほどの快感が突き抜けた
しかし実際はシンタローの手によって根本を戒められ精が逆流しただけ
達せなかった衝撃で堪えていた涙がぼろぼろとこぼれ落ちる
勝手に流れ落ちる涙をシンタローの舌が丁寧に舐め取っていくが全く止まりそうにない
泣かせたくないのなら手を離してくれればいいのにその気は全くないらしく・・・・
達しないギリギリの強さで上下に扱かれもどかしさが募る
手を引きはがし放ってしまいたいという衝動に駆られたが、資料の並ぶ棚に掴まり体制を維持することで精一杯
シンタローの気の済むまで耐えるしかない
つまりアラシヤマが自ら達したいと懇願するまで生殺しにされると言うことで・・・
焦らされ続けたせいか身体を苛む快感は先ほどより濃縮され気が狂いそうなほど
ギリギリのところで耐えていたのに
親指の爪で先端の小さな孔を抉るように動かされ、ついに限界が来てしまう
「ふ・・・・・・ぁっ・・・・あ・・・シンタローは・・・もう・・・出したい」
アラシヤマは羞恥で震えながら小さく解放を懇願した
蚊の鳴くような微かな声にアラシヤマの余裕のなさを感じ
シンタローは浮かべていた笑みをさらに深くする
「しょうがねぇな・・・・・いいぜ、イけよ」
「はっ・・・・ぁ・・・あぁんんんんっ」
絶えず先走りを零していた先端に爪を立てられアラシヤマはシンタローの手の中へと白濁をぶちまけた
ようやく解放された衝撃で身体から一気に力が抜け座り込みそうになったが、また抱き直される
そして白く汚れてしまった手をシンタローは己の口元に持って行き
あろう事かアラシヤマの目の前で舐め取って見せた
「なっ!?・・・・・・何してはるんどすかっつ」
「濃い・・・オマエ自分でしなかったのか?」
そんなまじめな表情でよくそんな質問ができるものだとアラシヤマはぐったりとしてしまう
シンタローには言えないがしなかった、のではなく
できなかった、のだ
自分でしたところで身体は気持ちよくても心が満たされることはない
ただ虚しさと寂しさがよりいっそう増すことをアラシヤマは知っていた
そしてどれだけ自分がシンタローを求めているかをはっきりと認識することになる
「おい、なに飛んでんだよ」
「ひゃっ!!!!な・・・・に・・・・」
いきなり後口にぬるりとした何かを塗り込まれた
その粘ついた感触でそれが先ほど自分が放ったものだと気がつく
先走りですでに潤んでいたそこはさらに潤いを増しシンタローの指が蠢くたび
耳を塞ぎたくなるような水音を奏でる
「シンタロー・・・・・・・・・はんっ・・・・・や・・・・・あ!!」
「わりーなアラシヤマ・・・・・俺も限界」
言葉と共に宛がわれた熱はすでに硬く張り詰め脈打っていた
こんな自分の姿を見て彼が欲情しているという事実にこの上ない愉悦を感じ
放って間もないというのにまた頭をもたげ始めていた自身からとろりと雫を零す
シンタローは幾度かぬるつく先端で入り口をなぞった後、行くぞという合図と共にずるりと中へ挿入した
「はあぁぁぁぁっ!!」
「キ・・・ッツ」
「あっ・・・・く・・・・・はっあ」
「っ・・・・オマエの中・・・・すっげぇ熱い」
シンタローは満足げにため息をつくとゆるゆると腰を動かしアラシヤマの体内を存分に味わい尽くしていく
「や・・・・はあ・・・あぁっ・・あう・・動かんと・・・て・・・ぇ」
「何て言う割には腰揺れてるぜ?」
「あ・・あ・・はんっ・・」
シンタローの言葉は快感に酔い始めたアラシヤマに届くことはなかった
与えられた快感を享受しひたすら喘ぐ
もうアラシヤマの頭にはこの狂いそうなほどの快楽を昇華させることしかない
無意識に揺らめかせている腰を掴み直すとシンタローはさらに激しく抜き差しを繰り返す
飛んでしまいそうな意識の中アラシヤマは自らを貫く大きく熱い存在をしっかり感じ取っていた
後少しで・・・そう思ったとたん、なぜかシンタローの動きがぴたりと止まる
何事かと問いかける前に手で口を塞がれてしまい一切の音が消えた資料室は静寂に包まれた
そこで初めてアラシヤマは2つの気配が近づいてきていることに気がつく
内部の人間なら誰でも入ることができる資料室のためいつ人が来てもおかしくはない・・・・
だが今用のある人間はそうそういないはず
通り過ぎてくれと心から願ったが無情にも靴の音は資料室のドアの手前で止まり、控えめなノックの後に扉が開かれる
「アラシヤマ上官・・・・?いらっしゃいますか」
「やっぱもう先に行ったんだって。すれ違ったんじゃね?」
この場所が死角であるために姿は見えないが声からして間違いなくアラシヤマの部下だ
会議が始まる時間にも関わらず見当たらない自分を探しにきたのだろう
口を塞いでいたシンタロー手を引き剥がしてアラシヤマはできるだけ機嫌を損ねないよう解放を願ってみるが・・・
イヤだ、の一言で片づけられた
「せやけどシンタローはん、わて行かな・・・」
「黙ってろって。それともオマエ見られたいわけ?」
「なっ何言うて!」
「こんな状態なのにまだ余裕あんだナ・・・アラシヤマ」
「ぁ!!・・・っぅ」
濡れそぼった先端を指で弾かれ制止の言葉がいとも簡単に甘い嬌声へとすり替わる
今大きな声を出したら二人に気づかれてしまう
朦朧とする意識の中力を振り絞り棚にすがりつくだけの手で何とか口を塞いだ
一方シンタローは熱さと柔らかさが一層増した中を思うがままに蹂躙していた
腰を引けば内壁はねっとりと絡みつき出て行くのを惜しみ、奥に突き立てれば悦びヒクヒクと痙攣してシンタローを虜にする
「オマエこういう状況燃えるんだ?さっきより・・・・柔らかくなった」
「っ、くぅ・・・んん・・・ああっ!!ぁ、ぁ、ぁっ」
ある一点を硬く張った先端で抉られ高い声が零れた
慌てて口を噤もうとしたがしつこいくらいにそこばかりを狙われ喘ぎは止まらない
「?今なんか聞こえなかったか」
「ゆーれいだったりな」
「マジかよ〜」
部下たちはゲラゲラひとしきり笑うと急に沈黙した
何をするのかと思えば音の正体を確かめるため資料室の奥へと歩みを進めているようだ
シンタローも気がついているはずなのに律動は止らずじゅぶじゅぷと卑猥な音も響き続けている
終わることのない強すぎる快感といつ見つかるとも知れない緊迫した状況にアラシヤマはパニック寸前だった
が・・・
「冗談はこのくらいにしてもう行こうぜ。会議に遅れたら上官に仕事増やされるかもしんねーじゃん」
「うわ・・・有り得過ぎて笑えねぇ」
間一髪のところで2人は資料室から出て行った
がちゃんと扉の閉まる音がしてからようやくアラシヤマは安堵の溜め息をつく
「は・・・・ぁ・・・・・・ぁあああっ!!」
安心感からか一気に上り詰めてしまいまたシンタローの手に精を迸らせた
その締め付けにシンタローも小さく呻きアラシヤマの最奥へと叩きつける
幾度か腰を動かし全てを注ぎ込みようやく満足したのかぬるりとシンタロー自身が抜け出ていく
支えを失ったアラシヤマは今度こそ床にへたりこんだ
「うぅ・・・」
後ろからシンタローの放った白濁がトロトロと溢れ出す感覚に思わず身震いをしてしまう
まさか本当にこんなところでイいかされ、その上中に出されるなんて
「信じられへん・・・わてこれから会議なんどすえ!?」
キッと睨みつけたがシンタローはかなりスッキリした顔で平然と乱れた服を整えている
「仮眠室でシャワー浴びて行けよ。後始末手伝ってやるからサ」
「結構どすっつ」
必死の抵抗も虚しくアラシヤマは総帥室に隣接する仮眠室へと連れ込まれてしまう
結局会議は30分遅れで開始されたのだった
++++++++後書き++++++++
【Dream Bloom】蓮実一樹様への捧げ物です
管理人がダメ人間過ぎるのでものすごく遅れてしまった代物
これはもうスライディング土下座でも済まされない(ガタガタ
蓮実さんすみませんでしたUU
楽しんでいただけたら幸いです><
今回は挑戦してみたい
・バックから
・見つかるかも
をやってみましたー
はい、おそらくバックからは初めてだと思うよ(?)
正直こんなに時間かかるとは思ってなかった
つかなんだこの長さは
もうちょっとスタイリッシュな文が書きたいよね><。
もう中身の弁解はしない!
ただひたすらに楽しかった!
えろっていいね!!!!(最低
蓮実一樹様のみお持ち帰りいただけます