睦月の君



自分から言うのはいい
いつも言っているから
言われなれてるのはいい
心の準備ができているから

どれにも当てはまらないと
心臓が派手に音を立てる


「どごまで行く気だトットリぃ」
「いいからこっちだっちゃ!!」


前を行くトットリに伝わっているのかいないのか振り返ろうともしない
ぐいぐいと手を引っ張られて深夜のガンマ団本部内を走っているオラ達
今日は誕生日だからって疲れているのにも関わらず一生懸命料理を作ってくれたりプレゼントをくれたりもした

嬉しくて
嬉しすぎて
愛おしくて

お礼を言いかけたとたん手を引かれて今こうして走っているわけだ

何をしたいのかよく分からないけれどトットリがせっかく行動してくれているのだから黙ってついて行こう



そして結局着いたのが雪がうっすら降り積もる屋上だった
澄み切った冬の空気と満点の星空が絶景を生み出している

「これ見せっだいっけのが?」
「これも・・・だけど」

ずっと前を見ていたトットリが振り返って
ちょっと頬を赤らめながら最高の一言をくれた


「お誕生日おめでとうだっちゃわいや、ミヤギくん」
「っ・・・!!」


いつも言われない言葉とセットの表情は
本当に心臓に悪い
不意打ちでぎゅっと抱きしめて肩に顔を埋める


「その顔は反則だべ・・・」
「ミヤギくん専用だっちゃよ」
「そげにして欲しいべ」


こんな可愛い姿は
他の誰にも見せられない






綺麗な夜景に
可愛い恋人
この二つが揃ったならば
最高の誕生日だ







++++++++後書き+++++++
ハッピーバースデイミヤギくん!!
ミヤトリのベスフレカプはいつまでも変わらずいちゃいちゃしていればいいよ!!!




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